no motor,no life

ご存知!

bar 基本自炊生活な僕は、引越の忙しさで色んな事が面倒な時期でもあり、その日は近所にあるラーメン屋さんに入って夕飯を済ませる事にした。

そこは家系ラーメンのお店。家系といえばもう何年も食べておらず、記憶にあるのは何だかデカイ海苔が入ってやたらと臭うラーメンだなという事ぐらいで、味など重要な情報は頭の片隅にも残っていなかった。

お店に入ると、北島三郎と石倉三郎に2を足して八郎にしたように優しそうな顔の店主がいた。ラーメンの値段は800円から1,100円くらいで、ちょっとこの地域にしては値段設定が高いが、壁にまんべんなく貼られた親父自筆の朱色のお品書きに、必要以上の気合いが感じられた。

話しを脱線して、この話に味は関係しないのですが、最近食べたラーメンでは自分のトップ3に入りました。家系って、こんなに旨いものを何年も食べていなかったのかと後悔すら感じる程の旨さでした。

ストーリーに戻り、800円の(トロトロ)チャーシューメンを頼んだ時に親父から発せられた言葉が、「麺、コラーゲン(?)、スープの濃さはどうします?」だった。俺は来たよと思った。おい親父さん。俺はラーメンを食べに来たんだ。めんどくせーぞ豚骨ラーメンやハイグリップタイヤのコンパウンドでもあるまいし。と、頭の中で親父に言ったが、そこは角の取れかかっている30代。全部普通でお願いしますとオーダーをした。今思えば、ここからもうおかしかったのだ。

ラーメンを美味しくいただき、お会計をお願いした時に親父さんから「900円」と言われた。ぬっ。目だけで店内を見回したところ、900円のラーメンは”ネギ”トロチャーシューメンしかない。俺が頼んだのは800円のトロトロチャーシューメンだ。他にドロドロチャーシューメンだろうがビラビラチャーシューメンだろうが、なんとかチャーシューメン、いや、ただのチャーシューメンも無い。

親父さんが間違えたんじゃないかとも思ったが、客は2名。間違える忙しさじゃない。なにより、屈託の無い笑顔で900円になりますと言われたのと、最初にあった麺、コラーゲン、スープの濃さというフレーズにビビッときた。
コレはあれか?ご存知!水曜どうでしょうでございます。全部薄めとかで800円で、あなたは普通を頼んだのでご存知900円でございます!よっ〜。ご存知!なのかと?

そんなシステム、ならぬものはならぬと思いつつも、100円違いだし、ラーメンが旨くて気分も良かったので気持ちよく支払いをしてお店を出ました。
まずかったら二度と行かないけど、旨かったので何回か通ってシステムを探ってみようかと。

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